風呂に入れて欲しいですか?
葬式の中で一番大切な時間であると思い込んでた8年前までは、ホームページ掲載動画のように僕自身で納棺師をつとめ2時間掛けて湯かん納棺を行っていましたので、改めて数えてませんが1,000回以上してきた中で専門業者が行う風呂に入れる湯かんは毎回のように聞いてました。
「自分が故人だとして、裸にされ湯衣を着せられ家族親族の前で風呂に入れて欲しい人」と聞いて手をあげた女性し一人もおらず「絶対に嫌だ!男性」と言い、男性中には若い女性なら――、と冗談で言われた方以外は誰もいません。
にも関わらず何で風呂に入れようとするのでしょうか? 死後まで恥ずかしい事をさせるほうが不自然でしょ!? ついでに言うと風呂に入れるとは『腐敗促進』でしかありません。
死後は清拭してくれます
病院での逝去後は全裸にして開口部(口・鼻・肛門など)を綿花・鼻は透明ゲルが増えた)を塞いだあとで清拭(身体を拭く)しますので、改めて身体を拭く必要はありません。看護師のいる施設も同様、更に全裸にした後、何も言わなければ浴衣を着せる病院・施設が多いですが¥4,000ほど掛りますから着てたパジャマ等を着せて貰えば良いんです。
クリスチャン等は事前にスーツ・洋服を準備して病室に置き、担当看護師に伝えておけば洋服・着物・民族衣装など着せてくれます。但し逝去直後の死後硬直前で無ければ難しくなりますので、病院で着せて貰うのがベストです。
自宅や葬儀屋施設に搬送、安置、打ち合わせ後では腕まで硬直してれば簡単に着せ替えられません。死後硬直が一番強いのは24時間~30時間前後その後は解けます。
例えるなら、釣り上げばかりの魚の身は張ってますが硬直しておらず、少し経過した新鮮な魚は硬直、鮮度が落ちると柔らかくなり、生臭くなったり腐敗臭がするのはご存じでしょ!? 人間も同様の流れですから温かい風呂に入れたら腐敗促進でしょ。
白装束着たいですか?
そもそも真っ白の死装束を着て、わらじを履いて、天冠(三角布)を額に付けた格好であの世に行きたいですか? わらじ何て履いた事すらありません。時代錯誤も甚だしいナンセンスです。
故人が好んで着てた服、大切のしてた服や着物を着せてあげたり、掛けてあげたいものです。老人の多くは着易い服を着ており、その姿を見ると存命中の故人を思い出す服があったります。いつも着てたものならボロかもしれませんが、故人お気に入りなら着せてあげましょう。
但し、ベルトの金属製バックル、靴類(革やゴム)は火葬炉を傷める原因になるので入れません。しかしいつも帽子を被ってた故人なら帽子を被せてあげましょう。
過去の慣習に拘るな
令和の時代に生きてた故人を江戸、明治時代に遡らせるような対応は意味がありません。自動車での移動が当たり前の時代に「わらじで徒歩」自体が不自然、もっと言えば人間が地球の出現したのは江戸時代でも、平安時代でもありません。
本当に遡るなら、アフリカで人類誕生といわれる500万年~600万年前まで遡るべきでしょ!? その時代に服を着てたとは思えませんし白装束など勿論ありません。なら今の時代感覚で家族の心が温かくなれる送り方をすべきです。
理解不能な意味不明の慣習を行うことに何か意味やメリットがあるでしょうか? あるのは高額な費用の掛かる形ばかり気にした無駄に豪華な葬式だけ、、、極論を言えば500万円、1,000万円、5,000万円の葬式をしても故人が還ってくる事はないのです。
無信仰者
あなたが仏教を始めとした厚い信仰心があり、信仰の中で葬式の決まりがあり、その決まりを守る事が故人の供養になると本気で思っているなら、信仰に沿った葬式をすればよく、それが超高額だとしも僕を始めとした周囲がとやかく言う問題ではありません。
しかし日本人の7割は無信仰者と言われる今、単なる慣習で100万円以上の費用を掛ける価値があるでしょうか!? 結論を言えば全く意味はありません。
あとは残る家族に支障が出なければ何でも良いけど、家族に迷惑を掛けるような葬式は『間違ってる』と断言できます。家族の生活より大事な葬式はなく、あってはならんのです。
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